障害福祉サービス利用の流れ
「療育」を受けるには、「通所受給者証」が必要です、その為に相談支援事業者さんと繋がります。(保健所で行われている「言葉の教室」は受給者証は要りませんでした。
必要な場合は、案内が必ずあると思います。
発達支援センターなどの、自治体の療育を利用する場合は、大抵療育施設の方から「受給者証を取得してほしい」という案内があると思います。
療育施設に「相談支援事業」がある場合は担当の方が付いてくれるので、説明や計画案の作成などやってもらえます。
相談支援事業がない児童発達支援(デイと呼ばれている所など←デイで作成してもらえる所もあります)を利用したい。
等の場合は、相談支援事業者さんに、サービス等利用計画案を作成してもらう必要があります。デイについては別記事で詳しく書きましたので、興味のある方は下の記事を読んでみてください。
自分でサービス等利用計画案を作成する際には、「セルフプラン」というのもありますが、相談支援の方にお願いするのが楽に済むと思います。
(人によってはセルフプランと言われる場合もあるようですが、療育施設の担当の方が書き方などのアドバイスはもらえると思います。)
児童発達支援とは?
障害のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正 な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行 う、
それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な 援助である。
簡単にお伝えすると、「小さな保育園」のような雰囲気の所が多いです。(私が見学してきた所の場合ですが)
保育園のような雰囲気で子供たちが遊んでいたり、施設独自のプログラムを行ったりしています。お世話をしてくれる大人の人数も普通の保育園より断然多いです。
就学前までの年齢のお子さんが通うことができます。就学後は「放課後等デイサービス」という施設などがあります。
愛の手帳、療育手帳などの対象では無いお子さんも、医師の意見書や、確定的な診断は無くても支援が必要と判断されれば、受給者証を取得できる事もあります。
私の息子も手帳は対象外で持っていませんが利用することが出来ています。
相談支援事業とは?
こちらの「1.障害福祉サービス等の利用計画の作成(計画相談支援・障害児相談支援)」の部分になります。
市役所、区役所の「障害福祉課」に、「児童発達支援を利用したいので、相談支援事業所を教えてもらいたい」問い合わせれば、一覧など、教えてもらえると思いますので、問い合わせをしてみると良いと思います。
こちら(リタリコHPより抜粋)でも、一覧が載っているようです。
息子のプレ療育
私の息子の場合は、最初に自治体の発達支援センターに相談へ行ったのが、1歳10か月ごろ、そこから、療育の待機をする間は、地域の保健所の親子教室へ通っていました。
同じように、走り回ったり、言葉が出ないお子さん同士の親子と、保健士さんで、ダンス、自由遊び、工作、読み聞かせなどの活動を行います。2週間に1度くらいの頻度だったと思います。
定型児しか居ない児童館イベントに比べたらとても気持ちは楽でしたが、他のお子さんとの相性やぶつかり合いも激しくて(お互いに大変だと思って育てているお子さん同士なので)
結構行くとグッタリ疲れてしまいましたが…。
その後、2歳半くらいで待機していた自治体の療育に月2回は入れることになりました。月2回の療育では少ないということで、保健所の方と並行して通っている時期がありました。
どちらも小集団で、手先を使う作業を少ししたり、「はじまり」や「おしまい」を意識させるような感じの内容でした。
まだあまり本格的な内容ではありません。費用もここまでは無料でした。
通所受給者証を使っての療育へ【具体的な療育の内容】
息子が3歳から、本格的な療育に入ることが出来ました。入ったのは「自治体の療育施設」です。
週2回、1回4時間、給食ありです。週2回の、曜日は向こうで指定、1クラス親子10組、担任の先生が2人でした。
通園バスは無く、親子で通います。子供の年齢は同じか、ひとつ上くらいでした。
実際に通った療育の内容の一例になります。
内容は、教室に入ったら、まずは「お仕度」をします。自分で持ってきたコップ、歯ブラシ、給食袋、替えのオムツ、着替えを指定の場所に入れていきます。
親が側について、一緒に行います。
その後は、「朝の挨拶などの着席課題」先生を前にして、子供用の椅子だけをズラッと並べます。
そこに子供が座り、親は後ろに付いています。うちの息子は「座れない」子なので、抑えるのが大変でした。
いろんな考え方の療育施設がありますが、こちらでは「ダメなものはダメ。やるべきことはスモールステップできちんとやる」スタイルだったので、動きたい~~歩き回りたい~~を必死で抑えます。
徐々に「今は我慢しなくてはいけない」ということを学ばせるようです。そして、我慢の後には必ず「いいこと」を準備しておきます(例えば自由に遊ぶ時間など)
少し我慢すれば、そのあと「いいこと」が待っているんだ!と思わせるそうです。家庭でも、この考え方は、なるべく取り入れるようにしていました。
最初は本当に抑えるのが大変で、先生に手伝ってもらったりしましたが、徐々に、本当に少しずつ、座っていられる時間が伸びていきました。
「着席課題」の内容は、日によってベープサート(紙の人形劇のようなもの)、大きな絵本を使った読み聞かせ、
お名前呼び(はいが言えない子は先生と手をタッチ)、
アンパンマンの福笑いのような顔の部分を、黒板に貼り、目、鼻、ほっぺ、まゆげを当てられた子がくっつけに行く、などでした。
次は、トイレトレーニング。
みんなで教室隣のトイレへ行きます。ほとんどの子がオムツなので、まずは小さな子供用の便器に座らせる。
出来る子はそのままトイレを使うのですが、できない子は、まずは10秒座るだけでOK(服のままでも)からはじめていきます。
うちも、オムツだったのでここでトイトレをやらせてもらえて、とても助かりました。
その後は、ボールプールなどがあるプレイルームで体を動かして自由に遊びます。先生も一緒になって遊んでくれます。
「おしまい」をして、給食へ。
手洗いを済ませて、給食。
親は子供が食べているのを側で見ています。偏食があったり、食器の使い方について練習、指導などアドバイスを受けます。
食べた後は子供は自由時間。
大人は数人ずつ休憩タイムに入ります。先生にお任せして、20分程度だったと思うのですが、別部屋で、持参したお弁当や予め買ってきたものを食べます。
この時、他のママさんと話すことが出来て、とても楽しかったです。
私の周りには「発達の遅れがある子」が居なかったので、気持ちを共感したり、それぞれの悩み事を話し合ったり出来ました。
午後からは外で遊んだりすることが多かったです、補助付きの自転車や、三輪車、滑り台などがありました。
運動機能を高めることが大事なようです。シャボン玉をしたりもしました。
シャボン玉は、口にストローをくわえて、舌で固定し、そっと息を吐きだす必要があるので、この動作は言葉を話すときと似ているため、子供の口の運動機能を高める効果があると言われています。
最後に帰りの会でまた着席をして、帰るしたく、最後は丸くなって歌を歌って、おしまいです。先生が出口まで送ってくれます。
こちらの教室は1年間お世話になりました、卒業の時期が近づくにつれ、だんだん、親と子供を離していきます。先生にお任せして、親は教室の窓が、マジックミラーになっていますので、廊下から子供の様子を伺います。
別室で待機したり、外出は禁止なのでずっと廊下から見ていました。お母さんの側を離れたくないお子さんは、最初は泣いて時間がかかりましたが、最終的には全員分離が出来るようになりました。
うちの息子は離れるのは最初から大丈夫でした^^;;
費用
区分 | 世帯収入状況 | 月間負担上限額 |
生活保護 | 0円 | |
非課税 | 市町村民税非課税世帯(概ね280万円/年以下の世帯の方) | 0円 |
一般 | 市町村民税課税世帯(概ね890万円/年以下の世帯の方) | 4,600円 |
一般 | 上記以外 | 37,200円 |
1か月4600円での利用の方が多いと聞きましたが、世帯の収入によりけりで1か月の費用が変わります。週5日の利用であってもこの値段になります。使う日数がかなり少なければ、もう少し安い請求になることもあります。
言葉がまだ出ない、出始めのお子さんにおススメです
こちらの伝えたい事と子供の伝えたい事、お互いにわからないと、イライラしてしまいますよね。言葉よりは絵を見せる方が理解がしやすいです。
行動の前に「これからすること」を絵カードで見せてから行動すると、特に自閉症スペクトラムのお子さんは安心感が増すようです。成長してひらがなが読めるようになったら、ひらがなも入っていて解りやすいと思います。
まとめ
- 療育を受けるのは(一部を除いて)基本的には通所受給者証が必要。
- 費用は世帯収入による
- 今回は「親子療育」について書きました。親子療育のデメリットは、子供と一緒に付いて見なくてはいけないので大変です。息子は4時間の療育時間でしたが、もっと短い場合もあります。
- メリットは、問題点を発見できたり、先生に子供のことを相談して一緒に解決策を考えて頂いたり、同じように発達に悩むママさん、パパさんと繋がれるのが心強いです。
大変だったけど、子供への対処をその都度学べて、似た境遇の人たちの中にいるのも精神的に楽になりますし、
今現在も一人の方とは戦友のような感じで普通の友達として親同士会えているので、
療育に通って良かったなと思います。
今回の記事の療育とは少し違った内容の児童発達支援(デイサービス)についてはこちら。
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